春休み菜食主義

 

暇なので人体実験を兼ねて春休みの間ベジタリアンになろうと思う。あんまり深い思想はない。

ヴィーガンまで吹っ切れるか迷っている、とりあえず今は乳製品ありにしているが、行けそうだなと思ったら抜く予定。

今日の夜らへんにちゃんとしたものをまとめる。

In snow I'm ok.


 書こうと思う。さしたこともない日常より、今日は文をお届けできる。
 今日がなぜこんなに調子がいいのかって、やはり雪のせいだ。四年ぶりの大雪警報が街を覆うと、外には寒さを恐れない僕だけが残った。日の照りかたも風の雰囲気もやっぱり違う東京で、雪だけはなにひとつ変わらず、くたびれた歩道橋と道路に透明な氷を作る。一番滑るところは、目に見えないんだよ。王子様みたいな言葉が浮かぶ。遊歩道の老人よりも年老いイチョウを僕の瞳の端が捉えていた。ゆっくり雪をかきわけ、太陽にむかってなお伸びる木。幸せの在り方は、木にも雪にも例えられる。幸福は小鳥のようにしまっておくといい。雪も、自分が解けたと気づかなければ、ずっとそこにいられるのに。
 読んでいたのは、梶井基次郎であった。彼の短い人生とこの雪、降りそして積もることのない雪をふと重ねると、それは意外なほどよく似ていた。僕は決して雪が儚いものだと思わない。むしろ生命を、神秘と心音を感ずるところがある。だれよりも感覚の上に立ち、熱とも取れぬ心の蠢きを書いた梶井の文が、空から降っている。 2018/01/24 00:57