クリスマスの独白
12月25日、北海道へ帰省。
帰路の間感じたままを徒然に綴る。
遠藤周作の沈黙は僕にとってかけがえのない一冊。彼の物事の真に迫る価値観と文章は、彼自身がカトリックであるという点、尚且つ幼児洗礼でなく11歳の思春期真っ盛りに洗礼を受けている点に集約されている気がする。
彼自身が信仰を悩み、人生を問い詰めた結果にあの文章があるのだろう。救いを見つけた彼は、同時に救いを表すことも可能になった。彼の作品には「こうだったらいいな」が詰まっている。実に小説である。
読んだことがなく、今現在悲しいクリスマスをおくる人は、ぜひ読んでほしい。悲壮感漂うクリスマスになることこの上ないが、なにかをその本から再確認するはずである。
説教くさくもなく、キリスト教というそれだけで食べず嫌いしているのは、本当に勿体無い。
僕自身キリスト教徒でもなんでもないのだが、まあ母がカトリックだったりで縁があるし信仰そのものは好きだ。システム化された宗教に嫌気がさすだけで、「なにか」に救われた瞬間は確かにあった。その「なにか」がキリストだったところで僕には影響もない。
やはりこっちは寒い。
きょうは地元の数少ない友人と遊ぶから、明日綺麗に清算して話そう。