ふと夜中に問いかけて

 
 
 
生きにくい世の中なのに、死にづらい世の中だな。自殺大国日本にすみし者がなに腑抜けたこと言ってると反発する自分もいるけども、やはり、そう思う。死んだらそれなり楽な場所に行けますよ〜って確約がされれば、成人日本人の2割は死ぬだろう。勝手な妄想。
 
 
 英文を教えるときプラスマイナスの思考を用いることがある。
A cat is not beautiful.
 美しいはプラス、ノットはマイナス、掛けるとマイナス。だからこの英文はざっくりマイナスの意味になるんだよ。本当はもう少し難しいけど。受験英語でもよく試される読解力のパターン。
生きるはプラス、にくいはマイナス。だから生きにくいはマイナス。
死ぬはマイナス、辛いもマイナス。でも、死にづらいは誰かにとってマイナス。へー、日本ではこの理論通じないんだ。
 
 
 リストカットが不思議、生を実感するために自傷している風がある。シンパシーを感じる天才な僕も、よくわからない。SEX中の首絞めとか、睡眠薬で自殺とか、それなら理解可能なんだけど、刃物はアウト。銃で殺すのは理解できるが、ナイフで人を刺したくはない。ホークアイ中尉かよ。
(次の次の日、とても淀んだ雨の日にこの文を見返すと普通にリストカットの気分だったので、気分という結論に至る。)
 
 
 言い方は悪いけど自傷はだいたい女性の仕事。男性に比べて圧倒的に多い。自殺は男性のが2倍多いのに。
 男は溜め込む、とかなんでも二極化して考えを進めるのはよくないが、フェミニストは女の自殺率の低さに怒っていいんじゃないか。男に負けてる!!!!女だってもっと自殺したい!!!!
 
 根性焼きとか、指詰めになると話は別。それはわかる、やりたくはないが。
指詰めのはしりは、確か江戸時代で、遊女が客に真の愛情を示す方法として確立されたはずだ。他にも放爪、断髪なども同じような意味合いを持った。これを見るに、女性らしさも移り変わるものなんだろう。
 
 
リストカットは独りだ。義立てるものもなし。
囚人は施設によってかなり自傷率に差があるらしい。曲がりなりにも人と接する刑務所は、自傷が少ないんだそうだ。そういえば、ショーシャンクの空に自傷シーンないな。
 (気になって少し調べたら、隔離刑務所での自傷行為一覧に睾丸を噛みちぎって自傷とか書いてる、自殺未遂の間違いだろ。書いて損した。)
 
 
 生きにくい世の中は不思議と死にづらい。ベタベタしてるんだ何もかも。透き通っていく水のような心であれたらね。ミスチルはいいぞ。他者とのつながりは生きにくくさせ、死にづらくさせる。このはなしはあんまりなので、よそう。
 
 
 
 やりたいことに時間がかかると、熱が冷める。僕の場合、持って3日。それ以降はほとんど惰性と気力と考えないようにしてる。結局熱の有る無しで完成度は変わらないんだと、終わって気づくのが大体だ。
 
 
 
 お気楽な女性が書く文は、最高に目から鱗。ウワオ、しょうもない!この人は友達がいないから嫌いとか、彼氏に会いたいとか、お星様がキラキラとか、そのくだらない観察力とか。どうあがいても想定外なので、わりと見てしまう。考えてないんだろうなとレッテル貼るのは簡単だけど、存外考えていたりするのだ、やはり女性は難しくて楽しい。とても精巧なカラクリ時計、ただし秒針と分針はない、みたいな。楽しいけど、それが一番になると、笑えないんだ。
 
 
 面白い女性の書く文は、曲がってる。中性的だったり、自分を俯瞰できる資質がある子は、すぐにそれとわかる文を書く。好みだ。女性らしさだけだけでなく芯のある文でたまらなくカッコいい。女性らしさ100%で勝負する人は、よほどの感性がないと成立しない。成立しないところも女性らしさだ、こうなるともう打つ手なく読むしかないが。何人かそういう作家を知っている。見てしまうけど、ゲテモノだなと思う。奇作にはなりえるけども。
 
 
 男性の文は、ものによる。内向的で結果を内側の閃きに求めるタイプの文は、自分を見るようで苦手。
逆に外的なものを潔く分析する人は好きだ。
 
 バカな男の文をそこまで見たことはないが、目に入っていないだけだろう。そしてたぶんこの文は世の女性たちから見たら、アホくさいんだろう。男はいつまでたっても現実を無視して形而上に溺れるんだ。
 
 
  きょうのいいたいことでした。