【後編】4つのタイプ別オススメの課題曲
後半の2つの解説。
こっちは技術的にたくさんのことをしなきゃいけないけど、ノドの負担がそんなに大きくない。
③ミックスボイス地声型
DA PUMP「if...」
技術の宝庫。ISSAはノドのコントロールが抜群にうまい。
声区の変化をごまかすために高音は声にエッジをかけてる。
わざとザラザラさせてるって感じ。久保田利伸の影響かなあ。
ISSAの声の軽さは才能だけど、ほかの技術は(やろうと思えば)努力でなんとかなる。何年かかるかは知らない。3年は覚悟。1年ぐらいで大まかなモノは作れる。
声区の違いが伝わりやすいのでそういう意味では1番理解をしやすい。
【ワンポイント解説】
(サビ)もーしも~ きみが~ ひとりなら~
【もーし】低音域はザラつかせない。ここで息を多めに吐いて次の高い音へ繋げやすくしている。
【も~】声区を変えてる。エッジで声をザラつかせて地声感を出す。
【きみが】そのままの声区で。きみが~が終わった一瞬でノドを脱力させて緊張をほぐし次に備える。天才かよ。
【ひとり】低音域。また息を多めに吐く。り、の部分で声区が変わり始める。ちゃんと聞けば一瞬声を誤魔化してるのがわかる。
【なら~】な、で声区をほとんど変え終わる。あまりに自然に変わりすぎててビビる。
最後に頭で響かせ、ついでにエッジをかける。
1番の難所はサビ終わり「張り裂けそうな胸の痛みは」の部分。
ISSAは低音域の声区でほとんどをだしてるけど、息を多く吐かないと少し音が高い「痛み」の部分をムリヤリ張り上げることになる。相当手前から意識しないとカッコよくならない。
声区の変化による声質の違いが分かりやすい。悪い意味じゃなくて。
高い音のときはキンキン響く。
声区って概念を理解するにはいい教材。
ただ技術が高すぎるからできなくてもしょうがない。
④ミックスボイス裏声型
平井堅「楽園」
③のようにサビで声区の変化がほとんどない。ベースが裏声だと思う。
低音域は息を多めに。こもらせて。頭で響かせる。
平井堅特有のクビの動きで声区の判断ができる。アゴをあげたら中音域のミックス。下を向いたら裏声の声区。わかりやすい。
声区の融合としてはレベルが高い。
【ワンポイント解説】
(ラストサビ) U&I ゆびをからめ あいをなにかを
【U&I】中音域の声区。いままでのサビでは最後を裏声を持ってきていたがそのまま少し張って響かせる。
【ゆびをからめ】そのまま。
【あいを】「を」で裏声に一瞬切り替える。難しくないはず。
【なにかを】「な」は裏声。「にか」で地声に戻りつつ「を」で声を張る。この技術は①にちかい。
コツを掴むのが難しいがそれさえ出来れば楽勝。
この発声はごまかしが効きやすいのでうまく声区を変えられなくてもなんとかなる。
追記
曲の難易度でいくと①>④>③>②
技術的な側面は①>③=④>②
もともとの声だったり才能が必要なのは②>①>③>④
これは僕の個人的な評価と感想だからあんまりあてにしないでほしいけど。
自分ができないことはかっこよく見えるもんだからね。
以上。