東京文フリへの寄稿

 

 今回ご縁があって11/23日に東京で開催される第25回文学フリマにて、友人が主催するサークルに一作品寄稿させていただきました

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 5.6ページのほどの拙い短編ですが素敵な友人が形にしてくださり本当に嬉しいです。詳細(当サークルなどについて)はリアバレ防止のため伏せさせていただきますが、ツイッターのokinakyaのほうにDMをいただければご連絡しますので、ぜひとぞよろしくお願いします。

twitter.com

 200円での販売になります🎃安い!取り置きしてほしい、または郵送してほしいという方もおそらく別料金がかかりますが可能ですので、そちらもツイッターのほうによろしくお願いします。

 

混ぜるという不安について

 

 有名店の油そばを食べた。味は大変美味で、もちもちした麺とラー油のピリ辛さと酢の酸味はいままで味わったことがない衝撃だったのだけど、どうも食べ続けていくと所在不明の恐怖に出会う。

 なんだろう、なんだろうと油そばを突っつきながら自身に問いかけると、それは混ぜる恐怖であった。混ぜるのが、怖い。

 僕は、食べものが混ざることを嫌う。例えばハンバーグの皿にサラダが乗っていたりするのが嫌だし、弁当の下にパスタが敷いてあるのはもっと苦手である。ケチャップやマヨネーズなどはほとんど使ったことがない。

 油そば店では周りの人全てが調味料をぶっかけては混ぜて味を変え、3口食べてはまたぶっかけて味を変えている。恐ろしい。なぜそこまでして味を変えたがるのか、美味しいものが存在しているなら、そのまま食べればよいではないか。彼らには良心とか、穏やかな毎日とか、平穏とか、そういった感情がないのだろうか。四面楚歌ならぬ四面混麺である。

 僕はなんだって現状維持がとても得意なのだ。女の子にモテないやつだ。チャレンジしようという気概がない。そうして、この味をもっといいものにしてやろうなどとは露も思わず、僕はこの油そばを食べ終えた。

 

 あの店にいた客全員が化物になってしまった気がして、僕はそそくさと帰路につく。