宗教じみた彼女たちについて 

 

 

 気を病んでいるだけでは死んでしまうので、たまに人と食事を取ったりもする。可愛がってくれる方はいろいろいるけど、僕の活動域が港区ということもあって(この捉え方は偏見)、なかなか難しい人も多い。エネルギーに溢れていて、宗教じみてる。

 一時期流行った引き寄せの法則〜みたいなものを口にだす人が本当に多い。頭もキレて若々しくて素敵なんだけど、ちょっと怖い。「私、人生で今が一番幸せだわ〜!なんでもうまくいくの!」と2年ぐらいずっと言っている人、あのままいくと大統領とかになってしまうだろう。エントロピーの増大とかそういう理屈で幸せも増幅していくんだろうか……。

 本当に欲しいと思ったものは手に入ると信じている人もいた。即行動するので見習いたいけど、厚顔無恥とかいうレベルをはるかに超えたモンスターである。グイグイ行く。僕がとある出版社と連絡がとりたくてボソッとそのことを口にしたら二日後にアポを取ってきた(別にコネクションが強くあったわけでもないのに)。怖い。知り合いに凸ってその知り合いに凸ってを3回ぐらい繰り返したらしい。普通はできない。旅行中のフランスで意気投合した人がいて、いまはそこでビジネスをしている。どうでもよいけどビジネスって言葉……苦手だ。

 僕が前向きになったとはいえ、こういう人たちにはなれないなあという話。

 

 

 

 

 

起きる時間 okinakya

 

無理に元気を出すために、喫茶店で本を読む。そういうリハビリみたいなことをこのごろする。微妙に長居に向かないソファー席は隣との距離が近くて息がつまったりするし、他人に興味がなさそうなみなさんは、急に敵にみえてきたりする。それでもそれ以外のやり方を知らないので、仕方なく私も本を読む。

 

そんな店の照明は、席の真上から私を照らす。ご存知だろうか、ああいう類のライトは必ず席の真上もしくは少し前についている。暖色のランプライトは私に、落ち着きと高揚感をもたらす。いつかに似ているな、と目を休めて三思していたら、舞台のライトだった。熱くて、眼を開けて話すのがやっとの、あのスポットライト。

 

リハビリはうまくいっている。リハビリと同じぐらいに、私は変わろうとしている。や、好きな漫画のセリフ、『人は進むことと戻ることが必要な場合がある。君の場合は進むことが大事だったみたいだ』になぞらえると、私は少しだけ、様々なものを取り戻している。

 

今日読んでいた本です。

偉大なるデスリフ (村上春樹翻訳ライブラリー)

偉大なるデスリフ (村上春樹翻訳ライブラリー)