冬休み読書感想文~好きな本談義~



大好きな本です。
映画(オードリーヘップバーン)が浮かんでくる人も多いけれど、べつものと思ってください。そして僕はこっちのが好き。

カポーティの作品のなかで1番バランスが取れてる気がします。
決して悪い意味ではなく、むしろ最高の賛辞です。
こういう、人の、作品の言葉を使うとするなら、
「いやったらしいアカ」と「自分自身」「現実」とを書く、書けてしまう作家はいずれも感覚的な才能に溺れやすいですが、
うまーく均整のとれた内容、描写。名作です。

原文でも読んでみたいなあ、とか思ってたんですけどあえなく断念。凡人は簡単な方へとどんどん坂を転がってしまいます。

ぼくの知り合いにもひとり、
このホリーのような女性がいて(もうすこし易しめですけど)、
こういう人って一生幸せになれないのかなあとかよく思ったものでした。


幸せになったとして、それは迎合したことにならない?なにに?何かに。
頭がいい人だったのでそういう会話もよくしました。

青い会話でしたが、人生って子どもの頃想像したより、ずっと青いものみたいですね。夕焼けのようにはいかない。


あの人もあの人なりの信念があったんでしょう、それは僕にも理解でしましたが、
僕は現実的でしたし、それでいて最終的な夢想家はいつも僕のほうでした。

そんな、いつかの思い出がよみながらフッとよぎるような、
心に染みる話です。